漫画やイラストを描く上で大変重要なのが背景です。
背景はイラストに奥行きを与えたり、作品の世界観を創り出したりと大きな役割があります。
しかし、いざ背景を描いてみると、パースが取れてない……、綺麗な線が描けないなど、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
デジタルだとCLIP STUDIO PAINTのパース定規など背景に便利なツールがあることは知られていますが、アナログでも使えるツールは沢山あります。
今回はアナログで漫画を描いている人にオススメな、背景制作をサポートする道具を紹介します!
どんなパースも簡単に「パース定規」!
背景を描くにあたって絶対に気をつけなければいけないものがパースです。
パースが歪むとそのイラストの世界全体も歪んでしまいます。
そんなときはパース定規を使えばもう安心。
フリーハンドで描いた背景の下描きの上からこのパース定規を合わせることで、その背景に合ったパースを取ることが可能です。
消失点が遠すぎて紙をはみ出してしまう場合でも大丈夫です。
わざわざ紙の向こうに消失点をつけてパースをとらなくてもこのパース定規を使えばきちんと紙の中だけで作画出来てしまいます。
トレースしてパースを攻略「パースシート」!
パースシートはパース定規と同じく、パースの為の製品です。
こちらのシートにはあらかじめ一点透視と二点透視のパースが印刷されてあり、このシートを紙の下に敷いてトレース台で照らすことで簡単にそのイラストに合ったパースが取れます。
ただし、決まったパースしか取ることが出来ないので、応用の効くパース定規と併用するのがオススメです。
曲線が思いのままに描ける「楕円定規」!
背景の中には様々な曲線が紛れています。
例えば正面からみると正円のものも、パースが付くと楕円になります。
縦の線であれば一般的な定規を使えばいいのですが、曲線はそうはいきません。
フリーハンドという手もありますが、相当な技術がなければ正確な楕円を引くのは難しいです。
そこであると便利なのが楕円定規。
様々な大きさ・角度の円がありますので自分の描きたい曲線の楕円定規を使いましょう。
楕円定規はセット以外にも単体での販売もあるので自分の必要なものから集めることも可能です。
それ以外にも楕円定規にはいろいろとバラエティがあり、エッジが付いているものは、つけペンでペン入れをする際にインクがこぼれませんのでオススメです。
あると便利な「雲形定規」!
雲形定規というのはその名前の通り雲のような形をしている定規です。
漫画制作ではフキダシを描くときによく使われています。
特殊な形状をしていて、楕円定規でまかなえない長いカーブの道や丸みのある屋根、集中線やスピード線などの曲線が描けます。
他にも、様々な形状があるので自分の用途に合った雲形定規を買いましょう。
気軽に線を引くことができる「ミリペン」!
ミリペンというのはその名の通り線の太さがミリ単位のペンのことを指します。
背景を描くにあたってインクをつけて描く「丸ペン」を使う方も多いかと思います。
丸ペンは自分で強弱をつけることができて非常に便利ですが、インクが垂れてきたり乾くまで待ったりと少々手間が生じます。
ミリペンを使うと普通のマジックペン感覚で気軽に引くことができます。
なので、せっかちな人や締め切りまで時間がないときに、ミリペンは非常に強い味方になってくれます。
単にミリペンと言ってもいろいろなメーカーが出しており、サクラクレパスの 『ピグマ』、Tooの『コピックマルチライナー』、デリーターの『ネオピコライン』など種類は豊富ですので、お店で試し描きをしてから買いましょう。
各社、線の太さも豊富に取り揃えていますので、セットで買うのもオススメです。
まとめ
漫画制作やイラスト制作において、背景は必要不可欠です。
始めは難しいですが、道具を揃えることで効率的に制作することができます。
慣れると楽しい作業ですので、頑張って背景制作に挑戦してみましょう!