線の情報量にメリハリを! ロボット・メカの細部の描き込みをするコツ
2017.06.05
前回ではメカの線画まで作りました、となれば次はどう塗るかという話になるかと思います。
ロボやメカはパーツが多く、塗るのが大変そうに見えるかもしれませんが、塗り方を工夫することで、その負担を軽減できます。
今回は初心者向けに、特別なブラシなどを使わず、さらに手数を減らすことのできるシャープな着彩方法を紹介します。
▼目次
下地の色を塗っていきます。
全てのパーツを1つのレイヤーで塗っても構いませんが、後で使いそうな部分はレイヤーを分けて塗っておくと後の作業が楽になります。今回は青い部分を光らせたいので、青い部分だけ分けておきます。
その上にレイヤーを作成し、乗算で全体の影を入れます。使う色は、周囲の環境光を意識したものを推奨します。
光源を設定してハイライトを入れましょう。不透明度の異なる発光レイヤーを2枚重ねて描いていきます。不透明度の低いレイヤーで一番薄い光、不透明度の高いレイヤーで中間の光、両方が重なる部分で最も強い光を表現します。
このやり方のメリットは、少ないレイヤー数と手数でより多くの階調を作れることです。レイヤーを3枚以上使って、さらに細かく描画していっても構いません。
ハイライトと同様に、不透明度の異なる乗算レイヤーを2枚使って影をつけていきます。
色トレスをします。線画レイヤーの上に新規レイヤーを作成し、線画レイヤーにクリッピングマスクをかけて、スポイトで下の色を取りながら塗ります。ある程度光源を意識し、際立たせたい部分を明るい色で塗っていきましょう。
下塗りの際に分けておいた青い部分のレイヤーをコピーし、レイヤーの1番上に移動させ、ぼかしをかけて、レイヤーの描画モードを発光に変更します。
さらに、線画の上にレイヤーを作って傷、汚れなどを描き足していき、完成です。
今回紹介した塗り方は、特別なブラシなどを使わずに塗っていくというものでしたが、テクスチャを加えたり、加工したりすることでさらにメカらしく仕上げられます。
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フリーランスのイラストレーター。漫画の色塗りなどもさせていただいてます。