あなたは「音楽」を「描」いたことはありますか?
もちろん、漫画やイラストなどの作品から音は出ません。だからこそ、作中で音楽が鳴っていることを示したり、それがどんな音色なのかを表現したりする手法はあなた次第!オリジナリティの見せどころです。
この講座では、様々な作品から抽出した音楽表現手法をコンパクトにまとめました。ぜひ、表現の幅を広げるのにお役立て下さい!
<目次>
1. ♪やきらめきを使う
2. 図形で音を表す
3. 擬音を使う
4. 楽譜を用いる
5. たとえる
6. 聴衆を描く
まとめ
1. ♪やきらめきを使う
♪は定番ですが頼れる表現です。それまで音楽とは全く関係のなかったシーンに出てきても、♪があるだけでメロディを奏でているとわかります。
また、♪のかわりにきらめきが飛ぶ表現もよく見られます。こちらは、演奏(楽器)と共に描写するとわかりやすいでしょう。
2. 図形で音を表す
前述のきらめき表現の応用とも言えます。楽器の種類や音色によって、丸や曲線などの形を使い分ける手法です。
3. 擬音を使う
どんな擬音を用いるか、どのフォントを使用するかなどで、音の大きさや音色の違いを表現することもできます。
4. 楽譜を用いる
どのくらいの長さの楽譜を描くかによって、間の感じや演出が変わります。
短く区切ると、臨場感や緊張感が生まれます。
長いフレーズを一気に載せると、ミスもなく安定して聴ける、優雅な感じになります。
5. たとえる
言葉や絵にたとえることでも、どんな音楽なのかを想像することができます。
言葉でたとえた例
情景やイメージでたとえた例
6. 聴衆を描く
その音楽を聞いた観客や視聴者は、どんな反応をするでしょうか?
声を上げて大いに盛り上がるのか、それとも感動して静かに涙するのか、はたまた、雷に打たれたような感動を覚える者がいる一方で、困惑して批判する者も出てくるのか……。
どんな演奏だったのか、観客の反応を通すことで読者も疑似体験できるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?描きたい音楽のイメージが見えてきましたか?
今回はこれらの手法を「音楽の表現」として見て参りましたが、実は音楽に限らず、その他さまざまな概念を描く手法にも活かせるのではないかと思います。
ぜひ素敵な作品をつくってくださいね!
著・画 イグリ (協力:マンガ新連載研究会)
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漫画家。
クラシック音楽家19世紀ファンタジーなど描いております。