説得力のある背景が描ける! 玄関の描き方講座 -前編-
2020.08.04
今回は前編に引き続き、「玄関の描き方」について紹介します。前編については下記よりご覧ください
後編では玄関でのシチュエーションを踏まえて、開いた玄関のドアの描き方や、雰囲気がよくなる玄関の演出について紹介していきます。
▽見出し
室内の扉ではなく、パッと見て玄関と判別させるために、少々手間ですが細部を描きこむことをオススメします。
細部のポイントは「ドアクローザー」「蝶番(ちょうつがい)」「戸と枠の隙間」「ドア枠の金具」です。
アップで見せたいときはドアが開いている時が多いかと思いますが、そこでこれらの細部が省略されているとやや画面が寂しく、安っぽく、室内ドアのように見えてしまいがちですので、細部を描きこんで上げましょう。
ドアクローザーはドア枠上部と戸上部についています。玄関らしく表現するために忘れずに描いてあげましょう。
蝶番は様々な形がありますが、上下二箇所か、上中下三箇所にあることが多いです。ドア自体が厚く大きめの蝶番がつく玄関戸は、開くと吊元(蝶番がある方。戸と枠の間)に隙間ができます。戸はドア枠にぺったりくっつきません。
またラッチなどの金具類を描くとリアルさが出ます。
開いたドアは吊元を中心に軌跡を補助線として引き、その補助線上に描きます。
引き戸には蝶番などはありませんが、戸同士の間に少しの隙間ができます。引手が出っ張るタイプのものは完全に引き込まれません。また戸の上下にレールがありますので、これらを忘れず描きます。
玄関ドアのディテールまで描けたらあとは周囲です。玄関らしい特有アイテムというのがあります。以下の特徴的な小物を描くことで、より雰囲気が出てきます。
他にも新聞や郵便物、印鑑、芳香剤、スリッパ、ベビーカーや三輪車、蚊取り線香や灯油缶(季節アイテム)などを置くと生活感が出せます。
玄関の最小幅はドアと同幅、多くはワンルーム賃貸などですが、その家の広さに合わせて玄関空間も大きくしていきましょう。
演出したい雰囲気によってドアだけでも様々に描くことができます。
ぜひイラストの密度や説得力をあげつつ、自由に作画できるようになりましょう。
Twitter:@to_to_i