一枚絵はキャラクターと背景から状況を伝える情報の塊です。
今回はイラストレーター・ももいろねさんによる『【SAI2】解説付!イラストメイキング-オリジナル-【Illustration Making】』の動画を元に、キャラクターイラスト制作の流れとこだわりテクニックをご紹介します。
▼目次
大ラフの作成
大ラフでは細かい部分は気にせず、イラストの大まかなイメージを描きます。
ラフ(下描き)の作成
ラフ(下描き)ではデッサンや細かな部分を描き込みます。背景やエフェクトを含めたカラーラフも作り、完成のイメージを固めています。
キャラクターの線画
下描きをなぞり線画を完成させました。この段階で下塗りまで進めています。
キャラクターの着色
目の塗り方
白目の部分は影を塗ってから端を少しぼかし、影の境界線として赤系の色を置いています。
瞳の中はまず上半分をエアブラシでふんわりと影を入れ、下地より少し濃い色で影を描きます。次に瞳の中央を透明色で柔らかく削り、その中に瞳孔を描き込み上部を少し透明色で削ります。瞳の周りを強調するように濃い色で縁取りも入れています。
瞳の上部に濃い影を入れ、影色を残すように反射光とまつ毛から落ちる影を入れます。ここで虹彩とまつ毛の描き込みも入れています。
瞳の下部に色相の異なる明るい色を置き、ハイライトを入れます。
線画の色を馴染ませ、立体感を出すためにまつ毛と瞳の間に線を引き、細かな描き込みを加えて目の塗りの完成です。
肌の塗り方
肌はまず全体に薄い影を置き、光が当たる部分を削っていきます。
2番目に濃い影を入れます。
線画を補強するようにさらに濃い影を入れて全体を引き締めています。
エアブラシで体のラインを縁取り、レイヤーモードを「オーバーレイ」にします。これにより体の立体感を表現できます。
光が強く当たる部分と影になる部分の間に明るい黄色やオレンジ色を乗せて明暗境界線を際立たせます。落ち影も描き込み、肌の塗りの完成です。
水着の塗り方
水着はまず立体を意識した影を入れてぼかしをかけておきます。
引っ張られジワを考えながら影を入れ、照り返しや影になる部分に青色を乗せています。
小物の塗り方
小さめの金属は下塗りで濃い色を置いてから光を入れます。
シュシュには1影と2影を入れ、影部分に青系の色みを加えています。
髪の塗り方
左上の光源を元に、髪の立体を意識した影を入れます。
前髪は1番濃い影を入れてからハイライトを描き込みます。
薄い影を入れます。
レイヤーモードを「乗算」や「オーバーレイ」に変更し、エアブラシで頭の形に沿って効果色を追加しました。
後ろ髪はまず影になる部分を広く塗り、前後感を出します。
前髪と同じように濃い影とハイライト、薄い影を入れてから効果色を追加します。
着色レイヤーの一番下に描き足し用のレイヤーを作り、線画を描いてない部分に髪を描き足していきます。勢いで描き込めるので、オススメの方法です。また、前髪と後ろ髪のレイヤーをわけておくと塗りやすくなります。
透ける布の塗り方
布はまず皺を意識した影を入れてから、不透明度を50%程度に下げます。
布レイヤーからはみ出ないようにマスクをかけ、新規レイヤーに白のハイライトを描き込んでいきます。
最後に
線画の上から髪の毛を描き足してキャラクターの塗りの完成です。
今回は一枚絵のキャラクターメイキングを解説しました。パーツごとの着色にテクニックがふんだんに盛り込まれ、全体を見ながら描き加えていくスタイルとなっています。
次回の記事では、一枚絵の背景メイキングと全体の修正を解説します。
※記事後編は近日公開予定
さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!
こちらの動画では、実際にブラシで描き込む過程を見ることができます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
記事元の作者:ももいろね
イラストレーター兼デザイナーとしてイラスト講座やメイキング動画、キャラクターデザインなど幅広く手がけ活動しています。
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