印象で勝負!日の丸構図で描くイラストのコツ

印象で勝負!日の丸構図で描くイラストのコツ

SNSで自分の描いたイラストを大勢の人に見てほしい、バズりたいと思っていませんか?

 

大勢の人の目を止めるには、一瞬で良さが伝わる見栄えが必要です。特にキャラクターイラストでは、一瞬で目を引く「構図」が映えるイラストのポイントではないでしょうか。

 

映えるイラストを描く表現のひとつとして、見せたいものを強調しやすく、見る人に強い印象を残すことができる「日の丸構図」があります。日の丸構図によってキャラクターやシーンの魅力が伝わり、見る人の目に留まりやすくなります。

 

今回は、新発売の『映え構図 センスに頼らず思い通りのイラストを描く方法』より、キャラクターイラストの魅力を引き出す、日の丸構図の活用法を紹介します。

 

▼目次

日の丸構図とは

日の丸構図の基本

日の丸構図のメリット

日の丸構図のデメリット

日の丸構図における配置のポイント

物を中心にした例

複数人の例

日の丸から大きくはみ出した例

日の丸構図で注意するポイント

情報量が多すぎて主役が分からない

余白が多すぎて寂しく見える

主役と背景のバランスを取る方法

構図の活用方法

キャラクターの感情を強調する

物語のテーマを表現する

構図活用の例

 

日の丸構図とは

日の丸構図は、被写体を画面中央に配置するシンプルな構図です。見せたいものを強調しやすく、見る人に強い印象を与えます。キャラクターからオブジェクトまで、主役を際立たせたいシーンに最適です。

日の丸構図の基本

日の丸構図は主役を中央に配置するシンプルな構図です。初心者の方でも取り入れやすく、誰が主役かを直感的に伝えることができます。

日の丸構図のメリット

日の丸構図のデメリット

日の丸構図における配置のポイント   

画面中央に円があるイメージで、その中に主役が収まるよう配置します。ただし全てを詰め込む必要はありません。大事なのは一番見せたい部分を中央に配置することです。例えば、キャラクターの表情を特に見せたいときは、表情が円に収まるようにしましょう。   

物を中心にした例 

可愛い猫柄のドリンクを強調したいので、真ん中に持ってきています。

複数人の例

一時期流行した話題のポーズです。ネットミームであるポーズを強調する為、ふたりの人物と手のポーズが分かりやすいように真ん中に置いています。

日の丸から大きくはみ出した例

あえて顔を中心の円からはみ出すくらいに真ん中へ持ってくることで、舌を出しているキャラクターの可愛らしい表情と魅力を伝えています。

日の丸構図で注意するポイント

情報量が多すぎて主役が分からない

背景の情報量が多すぎて、主役が誰なのか分かりにくくなってしまっている例です。人物を中心においているものの、情報量が多い為にイラストにメリハリがない状態です。

余白が多すぎて寂しく見える

反対に余白が多すぎても、寂しい印象になってしまいます。日の丸構図で描く際は主役と背景のバランスも大切です。

主役と背景のバランスを取る方法

背景がシンプルで寂しく見える

では、どのようにすれば背景と主役のバランスが取れるようになるでしょうか。いくつかのイラストを元に解説します。

背景の情報を足す

 

先ほどのイラストから背景の情報量を増やしました。建物を置き、風景の情報量足すことでイラストの情景が伝わります。また人物にも動きをつけて、エフェクトを追加しています。

 こちらのイラストは一見バランスが取れているように見えますが、主役の人物と背景が同じトーンで描かれているため同化してみえます。

奥行きを出すために明暗を意識してメリハリをつけます。人物のコントラストを上げたり、背景にスクリーンレイヤーを追加したりしました。

情報量を足すといっても背景に物的情報を加えるだけではなく、コントラストやレイヤー調整を行ってメリハリをつけていくことも重要なポイントになります。

構図の活用方法

キャラクターの感情を強調する

キャラクターの顔や体を中央に配置すると、表情やポーズがすぐに目に飛び込んでくるため、感情表現がダイレクトに伝わりやすくなります。笑顔を最大限に見せたい時はもちろん、焦りや緊張感のあるシーンにも有効です。キャラクターの視線の向きは意図によって変わりますが、こちらに向けると、より視覚的に強い印象を与えることができます。

物語のテーマを表現する

物語のテーマを強調するためにも効果的です。例えば、キャラクターが孤独や絶望を感じているシーンでは、中央に小さく配置することでひとりぼっちの印象を強められます。他にも、強い決意を示すシーンでは、キャラクターをどん!と中央に配置することで、力強さや揺るがない意志を感じさせます。

構図活用の作例

ジャンプする2人の人物を中央に配置し、視線が自然と集まるようにしています。日の丸構図は単調になりがちなので、背景に遠近感をつけたり、光のエフェクトや波しぶきを加えることで、画面にメリハリを持たせています。また、ポーズに動きをつけることで、より躍動感のある構図に仕上げています。

 

中央の人物が主役で、左右の2人には視線誘導になる形で脚を組ませています。これにより、組んだ脚のラインが漫画の集中線のような役割を果たし、視線を中央へ引き寄せます。シンプルになりすぎないよう、背景に額縁や装飾を加え、情報量を増やしています。ただし、やりすぎると視線が散漫になるため、バランスには注意が必要です。また、ライティングを工夫すると絵に立体感が生まれ、のっぺり感を防げます。 

 

日の丸構図は、被写体を画面中央に配置するシンプルな構図です。構造を理解し資料を活用しながら、意図に応じた構図を選んで描いてみましょう。背景やエフェクトを工夫するだけでなく、人物のポーズなども意識して魅力的なイラストを描きましょう。

まとめ

  • 日の丸構図は、被写体を画面中央に配置するシンプルな構図だが、情報量のバランスが重要なポイント。
  • 情報量を追加するときは背景やエフェクトを工夫するだけでなく、人物のポーズなども意識して描くとよい。

続きは、『映え構図 センスに頼らず思い通りのイラストを描く方法』(著・いちあっぷ編集部 )にてお読みください。

※本記事は発売前の記載内容であり、WEB向けに一部調整しております。
その為、本書では一部内容が異なる場合がございます。

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