生き生きとした画面にはコツがある!?
イラストサイトなどでギャラリーを見ている時、思わず「じっくりと見入ってしまうイラスト」ってありますよね。
見た瞬間に心を掴まれ、作品の世界観に引き込まれた理由は画力や表現力だけではなく、魅力的な構図かもしれません。
今回はキャラクターがグッと映える構図の作り方をご紹介。
- 狙い通りに作品を見せる「視線誘導」
- 押さえておきたい「あおり」と「俯瞰」
- 動きや緊迫感のある画面の作り方
など、今すぐ実践したい考え方&テクニックが盛り沢山です。
1.視線誘導
キャラクターのイラストを描く時は
- 一番見せたい部分に視線が集まる工夫
- イラスト全体を見てもらえる構成
という2つの「狙い」を持って構図を決めると良いでしょう。
上のイラストは
- 顔の色を明るくする
- 剣を突き出す
- 身体に巻きつくエフェクト
によって、イラストの中で最も見せたい顔→武器→画面左の手→背景という順番でイラスト全体へ視線が流れるように構成されています。
2.意図しないシンメトリーや余白は避ける
一般的なイラストの場合
- 棒立ち
- シンメトリー(左右対称)の構図
- 無駄な余白
は画面に退屈な印象を与えてしまいます。特別な意図がない場合は、避けると良いでしょう。
例外
ただし、意図を持った演出の場合は上記の限りではありません。
- シンメトリーな構図:宗教画のような神聖なイメージを付ける
- 余白:孤独感、空虚な雰囲気を強調する
という効果があります。
3.「あおり」と「俯瞰(ふかん)」を理解する
「あおり」と「俯瞰」は、構図を決める時に押さえておきたい代表的なアングルです。
あおり
下からキャラクターを見上げたアングルです。
立体感と奥行が強調されるためキャラクターの存在感や迫力が増し、臨場感が出ます。男性キャラクターや大きなモンスターや、戦うシーンに向く構図と言えます。巨大なドラゴンなどのキャラクターの大きさをアピールしたい時には小さく建物や人物を描くなど、比較の対象になる物を加えると説得力が増します。
俯瞰
上からキャラクターを見下ろすアングルです。
キャラクターの全身や背景が入りやすいので、イラストの状況説明が出来るため客観的でわかりやすい構図になります。キャラクターの小ささが強調され、頭部が大きく表現されるので顔を目立たせたい女性キャラや、萌えイラストにも有効です。
4.画面を回転させる
キャラクターを回転させて、画面に動きを付けてみましょう。
水平線が傾くことで画面が不安定になり、イラストを見た人に動揺を与えるので「思わずドキッとさせる」という効果があります。その為、恋愛ゲームのスチルイラストなどで数多く取り入れられています。
緊迫したバトル画面
対角線で切り分けられた三角形の中にキャラクターを配置すると緊張感のある画面になります。画面の端に人物を配置すると対照的になるため、「対立」を感じる演出として使えます。
いかがでしたでしょうか。
魅せる構図を取り入れたイラストに挑戦してみてくださいね。