目にする機会が多くなった、企業やイベントの公式キャラクター。
企業や団体の認知度のアップや、商品やブランドを幅広い世代に受け入れやすくする重要な役目を果たします。
今回ご紹介する、イラストレーター高木正文さんによる「キャラクターデザイン講座 パルミーちゃんができるまで」では、公式キャラクターの作り方を大公開。
キャラデザの作り方に特化して
- 好感度が高いABCの法則
- コーポレートカラーやモチーフの使い方
をご紹介します。
キャラデザの発想テクニックを身に着けましょう。
ニーズを整理
まずクライアントの要望や課題を整理し、デザインの元となる要素を集めます。
今回は「Palmeの公式キャラクター」です。
好感度が高いキャラクター
キャラクターを決める時は、好感度に着目しましょう。
広告業界では、好感度の高いキャラクターは
A(Animal):動物
B(Beauty):美人
C(Child):子供
の3種類とされており、「ABCの法則※」と呼ばれています。
キティーちゃんや、美少女パッケージで話題となった「美少女こまち娘」など、人気があるキャラクターは、ABCのどれかに当てはまることが多いことがわかりますね。
※Beauty、Baby、Beastの頭文字を取り3Bの法則とも言われます。
今回は女性キャラクターを選択して進めます。
資料を集める
企業のPRで使用されるため、企業のユニフォームらしさを重視して衣装デザインを考えます。今回は、
- 携帯のキャリアのユニフォーム
- レースクイーン
などの資料を集め、シンプルで近未来的な衣装にしました。
ロゴや配色を踏襲
企業のロゴデザインやコーポレートカラー(企業のテーマとなる色)は、ブランドのコンセプトやイメージに直結するため為、デザインではとても重要なポイントです。
例として、銀行のロゴの色合いは下図のように分類できます。
引用元:きよおと-KiYOTO
http://blog.livedoor.jp/clock510/archives/1894789.html#more
Palmieのロゴを元に
- メインカラー:黄色
- デザイン:ペン先のモチーフ
をキャラクターデザインに取り込みます。
ラフ案の作製
デザインの要素が決まったら、ラフを描いて案を整理します。
ポーズ、頭身、性格付けなどもこの段階で行うと良いでしょう。
良いアイディアをブラッシュアップ
この後、精査して出来たのがこの3キャラです。
頭の大きさやパーツのバランスの良いAを選びました。
配色を詰める
Palmieのコーポレートカラーは黄色で暖色です。髪の毛は寒色を使用することで、頭に自然と目が集まる色合いにします。目の色は、差し色としてここまで使用していない赤系統を選択し、目立たせる工夫を入れました。
ラフを詰める
表情の決定
眉毛のバリエーションで、表情に変化を持たせます。
今回は垂れ下がった麻呂眉、吊り上がった普通の眉の2種類を用意し、
キャラクター性が高い、麻呂眉を選びました。
ラフを元に、キャラクターのディティールを詰めます。
髪の毛をふわっとさせ、曲線を多く使うことで女性らしさと可愛らしさを引き立てます。
ロゴを入れてアピール力UP
衣装に取り入れた企業ロゴは、胸のラインにそってワープで変形させました。
いかがでしたでしょうか。
動画では、キャラクターの塗りや仕上げ工程まで詳しく紹介しています。
人気が出るキャラクターデザインの参考にしてみてくださいね。
【クリエイター紹介】
高木正文