配色の比率は70:25:5! キャラクター配色の決め方 基本編
2015.06.19
今回は韓国出身のイラストレーター、Lpipさんのメイキング講座です。
Lpipさんは韓国のライトノベルの挿絵やWebマンガ、『天空のクラフトフリート』(KLab株式会社)などのゲームイラストを中心に活躍中のクリエイター。最近はpixivを中心としたSNSで話題沸騰中です。
独特な柔らかい雰囲気の可愛らしい女の子が特徴的で、メイキングを通して描き方の秘密に迫りました。Lpipさんのファンは勿論、イラストを1UP上達したい方は是非読んでおきたい講座です。
使用ソフト:CLIP STUDIO PAINT
特にカスタマイズしたブラシは使用しておらず、工程別に以下のブラシを使っています。
ラフ:濃い鉛筆
線画:Gペン
着色:濃い水彩と色混ぜ
今回はメイドをテーマに描きます。
思い浮かんだメイド姿をざっくりと描いていきます。
細部の表現は線画段階で行います。
ラフのイメージを整えるために、細かく何度も修正しました。
特に髪や目などの見せたい部分は、より魅力的に見えるように意識して描いています。
下塗りはマスクツールを使って色を分けていきます。
配色は私の好みで選びました。
最初に肌を塗ります。塗り方は以下の順です。
1.柔らかい肌を表現するために赤~黄系統色で頬や胸元、太ももを柔らかいブラシで軽く塗ります。
2.髪や顔の落ち影を描いて立体感を出していきます。
3.ベースの肌色より少し明るい色でハイライトを入れます。テカリ過ぎないように気をつけましょう。
ベースカラーの上に乗算とオーバーレイのレイヤーを作り、明暗を表現していきます。明暗の配色バランスは感覚で決めていることが多いですが、主に以下の2つを意識して描いています。
影はベースカラーより低い彩度を一色選び、乗算を使って塗ります。
基本的にベースカラーと影色を混ぜながら色合いを調整して、グラデーションを表現するのがコツです。特に服の影は積極的にグラデーションを使って、質感を出しています。
オーバーレイを使ってレイヤー毎に明るい色味を与えていきます。
髪や服の部分はエアブラシを利用して肌の色を乗せることで透明感を表現することができます。
着色レイヤーをまとめたフォルダの上に、通常レイヤーを使って目を描いていきます。
瞳に深みを与えるために、乗算と焼き込みカラーを使って色を追加しました。目の塗りは大切で、生き生きとした雰囲気がでるように描いています。
キャラクターを柔らかく華やかに見せるため、全体にふんわりと赤色を入れて完成です。
Lpipさんのイラストはあまり多くの色を使わず、シンプルに描いていくのが特徴的でした。
配色のバランスは「70:25:5」が理想的とされています。
今回のイラストは、肌色を除くと「服(白系)70:髪25:リボン5」ぐらいのイメージで描かれており、配色バランスがちょうど良く描かれているのがわかります。色を使い過ぎると統一感がなくなり、表現したいものが定まりませんので、シンプルに色合いを決めていくのは大切ですね。かわいい女の子キャラクターを描きたい人は、是非参考にしてみてください!
韓国出身のイラストレーター。韓国のライトノベルの挿絵やモバイルゲームイラストなどを中心に活動中。韓国のWEB漫画サイト「Foxtoon」で漫画連載中。
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