背景イラストレーターの有馬憲吾さんが教える背景イラスト講座。今回は木の描き方です。背景を描く上での基本要素のひとつですので、是非習得しておきましょう。記事の最後には解説動画もあるので要チェック。
▼目次
木の種類について
木は大きく分けて「広葉樹」と「針葉樹」の2種類があります。例えば、桜やケヤキは広葉樹、松や杉は針葉樹です。これら2種類を描ければ木の描き方は大方マスターしたといっても良いでしょう。
ということで、今回は広葉樹の描き方に絞ってご紹介します。
木の描き方
木を描く構成要素
木を描く前に、木をかたち作る要素について考えてみましょう。
真ん中に幹があり、その幹から枝が伸びていきます。そして、それぞれの枝に葉がつき、大きな緑のシルエットとなります。このイメージを大切にして広葉樹を描いていきましょう。
幹の描き方
はじめに木の幹から描いていきます。木の幹は円柱であることを意識して描くと立体を意識しやすいです。
枝の描き方
木の幹から枝を生やします。木の枝というのは分かれていくごとに枝が細くなることを忘れずにしましょう。
幹・枝を塗り方
描いた幹と枝を塗りつぶします。
塗りつぶしたレイヤーにロックをかけて、幹と枝部分だけ描画できるようにしました。
木の幹、枝は茶色というイメージがあるかもしれませんが、灰色や緑を重ねると幹、枝らしくなります。
木に立体感を付ける方法
光源を決めて、どこから光が当たるのかをよく考えて影を塗っていきましょう。ブラシの透明度は80%、50%などを組み合わせて描いていきます。
木に見えるように影をつけていきます。このとき縦のストロークで描いていくことが重要です。このタッチが木の幹の質感表現につながっていきます。
そして、不透明度20~30%でハイライトを入れるとリアルな木に近づきます。
葉の描き方
まずは木の枝を描いているレイヤーの上に新規レイヤーを作成しましょう。新規レイヤー上に葉を描いていきます。葉のバランスに納得できなかったら、削ったり描いたりすると調整しやすいです。
葉というのは完全な密集体ではなく、ところどころ穴があいていたりするので消しゴムツールを使って穴を開けていきます。点描のように削っていくと良いでしょう。
穴を開けた部分を上から重ね塗りしていくと、奥側の見えるリアルな木になります。さらにレイヤーにロックをかけて影を塗ります。
反射光を考えて、暗い部分にも若干ハイライトを入れていきます。
点描のように描くことで葉っぱらしさを出せます。
さらに暗い色を影に入れることで立体感を出せます。
日が当たる部分にハイライトを入れます。
完成です。細かくリアルに描くやり方ではないですが、画面を引くと木として上手く使えるので、様式化しておくとパッと描けて便利です。
更に詳しく学びたい方は解説動画をチェック
こちらの動画を見ると、より詳しく解説しています。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
有馬憲吾のプロフィール
印刷会社を退職後、友人とデザイン会社を設立。現在イラストレーターとして活躍中。
モットー『なんでも楽しくやる』
座右の銘『面白き事も無き世を面白く』
イラスト、デザインのお仕事は随時受付中です。
Twitter|https://twitter.com/arimac02