ポーズで喜怒哀楽!キャラクターの性格がわかる立ち絵
2016.10.21
ADV(アドベンチャーゲーム)やノベル系ゲームなどの、キャラクターの立ち絵イラストはセリフとキャラのイメージを引き立たてる重要な要素。
その観点から、以前に配信した「キャラクターの性格が分かる立ち絵」ではキャタクターの表情とポーズだけでキャラ性を区別できるかついて紹介しました。
引き続き、活発と内気という対照的な性格を持つキャラクターが、それぞれ喜怒哀楽の表情やポーズをつけたらどうなるか?そんな性格別の喜怒哀楽を、仕草で上手に表現する方法について学んでいきましょう。
▼目次
同じデザインのキャラのノーマル立ち絵です。
同じ笑顔でも、
●活発キャラ
●内気キャラ
……というように表情だけでも性格の違いを表せます。
活発キャラは満面の笑みで、今からでも飛び跳ねそうな勢いで喜びを表現します。さらに喜びによってあふれ出るテンションを両手で表したりします。髪の毛にも動きをつけるとより喜びが華やかな演出になります。
活発なキャラの全身で喜びを放出してるようなポーズに比べて、内気キャラは動きを少なめに、嬉しい気持ちを内部で包み込むような表現です。すると、静かにそっと喜んでいるような描写を出せます。
では怒ったときの表情はどうでしょう?
活発の怒りの表情。眉間にしわがより、強い目力で相手をにらみつけて激しい感情を訴えています。肩もいからせて、力んだ手は拳を握りしめています。
内気の怒り。上目遣いで恨めしそうに睨んで陰気な雰囲気を選出します。唇をかみ、肩をいからせつつも感情を抑えるように腕で押さえています。
強気キャラはこちらをにらませることで目の迫力を出せますが、内気キャラは目をそらして口を結ぶなどして、静かな怒りを演出したり伝えたいことを上手く言えない悔しさも表現できます。
次は驚いたときの表情です。
活発な性格からややコミカルな驚きの表情にして、目や口を大きく見開き無造作な手の動きが予期せぬ驚きを表現しています。髪の毛にもふわっとした動きをつけることでビクンと驚いたような躍動感が出ます。
内気バージョンは驚きを感じつつも、やや開けた口元を思わず押さえる女性らしさを残しています。顔もコミカルさはなく動きをつけた表現より、唖然としたようなリアクションのほうが自然です。
最後は悲しみの表情です。
活発タイプの悲しみ。「そんなバカな……」というようについつい頭を覆ってしまっています。いつもこちらを向いていることが多かった表情が、下を向いて目線を外すことで不安さを出しています。口元も呆然と開き気味です。
内気の悲しみ。伏し目がちなのは変わりませんが、手は心臓の前で祈るように組んでいます。内気キャラは不安や悲しみの気持ちになったら、本能的に心臓を守るようなポーズをとらせてあげると守ってあげたくなるような雰囲気が増します。
このように表情に加え、首から下の表現でキャラクターの感情を一層豊かにできます。
キャラの身体を描くとき、そのキャラがどんな感情になっているかを踏まえつつ参考にしてみて下さい。また、喜怒哀楽を性格別に統一することをあえてせず、わざと混ぜることでキャラに個性を出すこともできます。
●例1…「普段元気なのに泣くときだけ内気キャラのようにしおらしくなる少女」
普段見せない弱さを見せることで男心をくすぐる守りたいキャラに。
●例2…「内気キャラでおとなしいのに、怒りのときだけ感情が激しくなる」
癒し系かと思ったらもしかしてヤンデレ!?とミステリアスなキャラになります。
こんな感じで性格ごとのしぐさを統一するもよし、うまく組み合わせてもよしでバリエーションのあるキャラを作りましょう!
Twitter https://twitter.com/morozumix
漫画家、イラストレーター。主に角川系や電撃系の少年誌等で活動。ゲームやアプリのキャラデザインやイラストも多数手がける。
イラスト技法書制作やアミューズメントメディア総合学院東京校講師も行っている。2016年夏より月刊コミックアライブ(KADOKAWA刊)にて「クラウドヘブン-壊れゆく彼女-」連載中。