麺類を描くときはまずイメージとして、「麺が描きづらそう、めんどくさそう」これに尽きると思います。
でも実は意外と分かりやすくて整理しやすいものだったりするのです。今回は、ミートソースパスタを例にして、単純に描きやすい麺を描いていきたいと思います。
▽目次
お皿の描き方
パスタの描き方
ミートソースの描き方
お皿の描き方
まず皿を描きます。円ツールを使用して、好きな角度の皿の土台を作ります。
さらにもう一つ、同じ形の円を描きます。最初に描いた円を複製して、下方にズラすと皿の下部の設置面も出来上がります
次に、最初に作った円を複製し、比率そのままに少し小さくすると皿の厚み部分が出来上がります
厚みの円を薄くします。CLIP STUDIO PAINTでベクター線を使えば、簡単に調整できます。
こちらで皿の線は出来上がりました。手数少なく単純な皿の作り方は以上になります。
パスタの描き方
本題のパスタの描き方を紹介します。
まずは全体像のアタリを描きます
こちらは最後に消す線なので、遠慮なく好きなように描きましょう。
さてここからがポイントです
パスタの麺を描きますが、まずは一番外側の明るい部分の麺を一定のブラシでグイっと描きます。
なるべく隣り合った部分はずらしながら重ならないようにします。
次に中間ぐらいの位置にある麺を描きます。こちらは明るい部分の麺よりも暗い色にしました。
最後に一番暗い色をおきます。こちらは背景色という考え方で、暗い色でベタ塗りします。
パスタ麺の工程のポイントは三層にすることです。
最初にこうしておけば後に失敗しても混ざってしまって全部やり直すことには、絶対になりません。
明るい、普通、暗いに分けて考えることでモノの存在が分かりやすく見やすくなります。
ミートソースの描き方
ミートソース部分を一つのレイヤーで描きます。ひき肉のゴロゴロ感のあるシルエットを意識しましょう。
ホールトマトの塊を足します。
ミートソースの明るい部分と影色を描きます。
今までの部分は全てボケ足の全くないブラシを使ってベタ塗りで進めています。ここまでは基本的な形を確定させるために、まずは面をとる意識で描きましょう。
一段暗い色で影をつけていきます。
この時は透明度のあるブラシでやわらかめに繊細に形を追っていきます。
トマト部分の影を描きます。
トマト部分の明るい部分を描きます。
次に、麺部分を描写して立体感を与えていきます。
まずは明るい部分の麺に立体感をつけます。こちらも繊細に、仕上がりをイメージしながら綺麗にしましょう。
中間色の面に立体感をつけていきます。
中間色ですが、一番明るいところは一番手前の部分と同じぐらいの色にして手前のパスタと馴染ませます。
一番奥の暗い部分を麺全体と馴染ませます。暗い部分はバランス良く残す事によって奥行きが維持されます。
ソース部分の影をもう少し暗い色で絞めます。これでだいぶ完成に近づいてきました。
皿の塗り方
皿を塗っていきます。
ベースより暗い色で濃淡を出していきます。同じ様な影感の資料を常に隣において、光源を守って塗ることで、違和感を抑えることができます。
皿の明るい部分を塗ります。
明るい表現をするために「白」は使わないほうが良いです。白を多用すると絵全体が色味の印象が薄くなります。
そうならない為に、慣れるまでは基本的にはベースの色を明るい部分として扱ってください。
粉チーズを描きます。跳ねブラシを使えばリアルな粉チーズが一瞬にして出来ます。
最後にイラストとしての印象を強めるために、輪郭をつけます。パスタの全体と、皿部分の二つに分けて輪郭をつけるとまとまりが良くなります。
まとめ
以上がパスタの描き方になります。
麺は一見めんどくさいように思えますが、コツさえつかめば説明しやすく表現しやすいものです。苦手意識を持たず、ぜひチャレンジしてみてください。
著・画 なぎかわみん
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
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