ある程度キャラクターが描けるようになってくると、キャラクターを動かして、カッコいいアクションシーンや可愛らしいポーズを描きたくなる人も多いと思います。
ごくシンプルな立ち絵でも、ちょっとしたポーズや仕草でキャラクターの性格や感情を表現することで、キャラクターを何倍も魅力的に見せられます。
この講座で紹介するコツや考え方を覚えて、思い通りのポーズを描けるようになりましょう!
▼目次
ポーズを描く際の禁止事項
動きのあるポーズを"考える"
全身を使って演技させよう
まとめ
ポーズを描く際の禁止事項
キャラクターのポーズを考える時に絶対にやってはいけない禁止事項があります。ほぼ正面向きのバストアップの証明写真と、棒立ちになる集合写真です。
この二つのポーズは動きが無く、身体を使った感情の表現も無いので、非常に単調でキャラクターの魅力を殺してしまいます。
何も考えずにキャラクターを描くとこの二つのポーズになりがちなので、キャラクターを描く際は避けましょう。
動きのあるポーズを“考える”
動きのあるポーズにする一番簡単な方法は、「手足を挙げる」「飛んだり屈んだりする」「正面以外のアングルから描く」の三つです。とりあえず集合写真、証明写真から抜け出すことができます。
そこからさらに魅力的に見せるには、キャラクターの特徴を考えてアピールすることが大事になります。
例えばおっぱいが大きなキャラであれば胸を強調するポーズを取らせる、内気な性格のキャラクターであれば猫背でうつむき加減にし、手をもじもじさせたりなど、いろいろなアイディアが浮かぶと思います。
その他にも刀や銃・カバン・ぬいぐるみなどの持ち物、キャラクターの特技や職業で表現することもできます。
いろいろな要素から想像していろいろなポーズを考えてみましょう。
全身を使って演技させよう
キャラクターに限らず、人は何かのポーズを取るときは全てのパーツが感情や意思に従って演技をしています。
人は怒った時、拳を握り締め、地団太を踏み、その感情を最大限に表します。キャラクターも同じで、顔だけ怒っていて身体が棒立ちのままということはまずありません。キャラクターも生きて、感情がある以上、実際の人間のように全身を使って気持ちや意思を表現します。
棒立ちとまではいかずとも、片手を降ろしたままで何の演技もしていないイラストは意外と多いです。手足だけに限らず、指先、爪先、場合によっては髪の毛の先まで、動かせる部分は存分に使って演技をさせましょう。
演技させる部分が多く細やかなほど、感情豊かになり、魅力的なキャラクターになります。
まとめ
以上の点をまとめると、
- 安易なバストアップ「証明写真」、棒立ち「集合写真」は極力避けよう
- とりあえず動きのあるポーズは「手足を挙げる」「跳んだり屈んだりする」「正面以外のアングルから描く」
- キャラクターの性格や、持ち物などからポーズを“考える”
- 指先、爪先まで使ってキャラクターに演技をさせる
これら四点に気をつけて描いてみてください。
なお、人物やキャラクターの描き方については私の著書『デジタルイラストの「身体」描き方事典 -身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39-』の方を参考にしていただければと思います。
パースや背景だけでなく人物の描き方が知りたいと思った際にはぜひ手に取って読んでみてください!重版も何度か重ね、大好評をいただいています!!(下のリンクからアマゾンページへ飛びます。)
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著・画 松(A・TYPEcorp.)
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目下”SCPの人”と化しているフリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。