意外と知らない便利な代物!レイヤー合成モード基礎講座<前編>
2018.09.04
前回に引き続き、デジタルイラストの必須機能、レイヤーの合成モードの種類ほぼ全てを順番に解説していきます。前回の基礎講座<前編>の方も是非ご覧ください!
<目次>
覆い焼き発光(覆い焼きカラー)・加算発光
オーバーレイ(ソフトライト)
ハードライト
差の絶対値
ビビッドライト・リニアライト
ピンライト・ハードミックス・除外・除算
色相・彩度・カラー
輝度
通過
まとめ
塗った色が光るように見えるモードです。似たような効果を持つスクリーンレイヤーに比べ、光り方は強いです。また、黒色に塗っても色は反映されません。
同じく塗った色が光るように見えるモードですが、こちらは黒に色を塗っても反映されます。かなり明るく演出できるので、肌などの塗りには難しい一方、金属の光沢や、星やオーラなど、強い光を使いたいときに活躍します。
塗った色の色調に揃えるモードです。イラストの色合いにバラつきがあって違和感を感じる場合などに使うと上手く馴染ませることが可能です。ソフトライトは、オーバーレイが柔らかくなった感じです。
塗った色を光らせるスクリーンモードと、影のように反映される乗算モードを合わせたようなモードです。扱い方が少し特殊で、明度が50より明るいとスクリーン、暗いと乗算の効果になります。ただ、本来のスクリーン、乗算よりも効果が薄いので、影や光を従来通り使いたい場合はスクリーンや乗算を使いましょう。
写真加工の際の特殊演出で、イラストに役立てるのは難しいかもしれません。
覆い焼き発光モードと、焼き込みカラーモードを合わせたモードです。使い方はハードライトと同じですが、塗った色の彩度が反映されカラフルになります。彩度の差には気をつけましょう。
加算発光と乗算を合わせたモードです。ハードライトより明度のメリハリが大きく反映されます。しかし、本来の加算発光モードより効果は薄いので過信しすぎないようにしましょう。
写真加工の際の特殊演出です。
写真加工の際の特殊演出です。
写真加工の際の特殊演出です。
比較(明)、比較(暗)と効果は一緒です。元のイラストの微妙な色合いまで反映してくれる比較モードの方が使い勝手は良いでしょう。
写真加工の際の特殊演出です。
塗った部分をその色の色相にするモードです。部分的に色調補正の色相変更ができると考えると分かりやすいでしょう。ただし明度、彩度は影響しません。
塗った部分をその色の彩度にします。明度、色相には影響しません。
塗った部分の明度を変えずに、色相と彩度を変更できます。
写真加工の際の特殊演出です。輝度とは目に見える色の明るさのことを言い、明度とは少し違います。
レイヤーフォルダの時にだけ出るモードです。フォルダの中にあるレイヤーのモードは、フォルダの中のレイヤーにしか反映されませんが、フォルダを通過にしておくと、フォルダの外のレイヤーにも効果が反映されます。
以上のことに気をつけて使ってみてください。
なお、人物やキャラクターの描き方については私の著書『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体 -パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39-』の方を参考にしていただければと思います。
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目下”SCPの人”と化しているフリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。