人体のとらえ方① 骨と筋肉 ~8頭身編~
2018.12.13
日常的な仕草や迫力のあるアクションシーンなど、動きのあるポーズを描けるようになりたいと思う人は多いのではないでしょうか。しかし、いざ描いてみると思ったような動きが描けない、動きがぎこちなくなってしまうと言う事もよくあります。
動きのあるポーズを描くとき手や足など目立つ部分に注目しがちですが、実は胴体(ここでは胸、腹、腰をまとめて胴体と呼びます)が棒立ちになっているせいで体全体の動きが止まった絵になってしまう事が以外と多いのです。
腕や足と比べると胴体はさほど大きな動きはしませんが、少しの動きでもポーズ全体に影響する重要なパーツです。今回は胴体の形の捉え方、動きを紹介します。
前回の講座(『人体のとらえ方①』)もぜひご一読の上、より理解を深めてください。
<目次>
① 骨格
② 筋肉
③ 男女の体型の違い
胴体の動きを表現するには骨格を基に胸、腹、腰をパーツ分けしてそれぞれを塊として捉えるといいでしょう。
胴体を上から順に描いていくと動きをつけたつもりでも、平たんになってしまう事があります。 骨【肋骨、背骨、腰】を描いてからお腹部分を繋げるようにするとポーズをつけやすくなります。
普通に立っている状態のポーズでも胸と腰がまっすぐにならないようにしましょう。 ここがまっすぐに並んでいるとポーズが固くぎこちなくなります。
特に女性を描く時は胸と腰の傾きを意識すると自然に女性らしい曲線が出せます。
ポーズを描く時は手足を含めた全身を描いていくのが基本ですが、今回は胴体の動きを意識するため胴体部分のみでアタリを取りました。
冒頭で書いたように胴体が動いていないと全体の動きが止まってしまいます。逆に胴体がしっかり動けていれば、そのポーズはほぼ成功と言えます。
筋肉を理解することで面やシルエットのリアリティが増します。胴体の筋肉で目立つものを紹介します。
筋肉を描いていると全体のバランスがおろそかになります。常に全体のチェックをしながら描きましょう。
男性は直線的な描写を意識して描きますが、女性は曲線を意識して描きます。しかしすべてが曲線ではなく、肋骨、腰骨などの直線的なラインも混じり、それがアクセントになります。