空のイラストに欠かせない雲には意外と種類があります。
今回は背景イラストレーターの有馬憲吾さんによる『【イラスト雑学】雲の種類は10種類!?全て知ってイラスト活用しよう』の動画を元に、空の高さごとに発生する雲の種類をご紹介します。
是非背景イラストの参考にしてみてください。
雲の種類を知るメリット
雲は空の高さによってさまざまな形があり、雲の種類を知ることで空の高さごとに雲を描き分けやすくなります。
空の高さは地上から10kmまでを対流圏、10km以上を成層圏に分けられます。この範囲を目安に発生する雲を、空の高さごとに分けて全部で10種類ご紹介します。
高いところにできる雲3種
巻雲
巻雲(けんうん)は5〜16kmにできる、ハケで伸ばしたような形の雲です。高いところにできるため、氷の粒で形作られています。細い筋が何本も見えることから、すじ雲や肋骨雲(ろっこつぐも)とも呼ばれます。
巻積雲
巻積雲(けんせきうん)は5〜15kmにできる、小さな雲が群れになっている形の雲です。高いところにできるため、氷の粒でできています。うろこ雲やいわし雲とも呼ばれます。
巻層雲
巻層雲(けんそううん)は5〜15kmにできる、薄く広がるベール状の雲です。巻層雲は光が通りやすく、太陽や月を覆うときに光の輪であるカサができます。巻層雲は氷の粒で形作られ、薄雲とも呼ばれます。
中くらいのところにできる雲3種
高積雲
高積雲(こうせきうん)は2〜7kmにできる、小さな塊状の雲の集まりです。
高いところにできる巻積雲(けんせきうん)と似ていますが、巻積雲よりも存在感があります。高積雲は氷の粒や水の粒で作られ、ひつじ雲やむら雲とも呼ばれます。
高層雲
高層雲(こうそううん)は2〜7kmにできる、薄く広がる灰色のベール状の雲です。高層雲は光を通しにくい特徴があります。高層雲は主に水の粒で作られ、おぼろ雲とも呼ばれます。
乱層雲
乱層雲(らんそううん)は2〜5kmにできる、雨を降らす代表的な暗灰色の重い雲です。乱層雲は水の粒で作られ、雨雲とも呼ばれます。
低いところにできる雲4種
層積雲
層積雲(そうせきうん)は地表近く〜2km上空にできる、大きな塊が集まり横長にロール状になった雲です。曇りの日に多く見られる灰色がかった色味の雲で、うね雲とも呼ばれます。
積雲
積雲(せきうん)は地表近く〜2km上空にできる、上部がモコモコとし下部が平らに広がる雲です。晴れた日に多く見られ、わた雲とも呼ばれます。
層雲
層雲(そううん)は地表近く〜2kmの低い上空にできる霧状の雲で、霧雲とも呼ばれます。
積乱雲
積乱雲(せきらんうん)は地表近く〜12km上空にできる雲で、入道雲や雷雲とも呼ばれます。
積乱雲は地上付近の湿った温かな空気による上昇気流に乗って上に成長し、上空の冷たい空気によって不安定な大気状態になります。このとき積乱雲の中は雷を伴っているため、急な大雨が降ることもあります。
対流圏と成層圏の境目まで成長すると上部が平らになり、かなとこ雲と呼ばれます。
あとがき
今回は空の高さごとに発生する雲を10種類ご紹介しました。雲の種類を使い分けて空のイラストに活かしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!
こちらの動画では、詳細な解説を聞くことができます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
記事元の作者:有馬憲吾
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