あなたのイラストが魅力的に! 作品作りに役立つ構図と配色の考え方
2017.09.22
配色や構図の決め方にお悩みの方は多いのではないでしょうか?
こちらの記事では配色や構図作りの考え方を通して、イラストの魅力を高める方法についてご紹介しました。
今回は引き続いた内容で、それらを踏まえたメイキング講座となります。シンプルで映えるイラスト作りについて学びましょう。
▼目次
今回は「魔女」をテーマに描きます。
いきなり魔女を描こうとするのではなく、気持ちいいレイアウトを探すところから始めます。キャラクターデザインと同時並行せず、構図作りとキャラクターデザインの作業を分けることで、各クリエイティブに集中できます。
レイアウトは、前回の記事でもご紹介したアルファベット構図を使います。
アルファベット構図とはキャラクターやアイテムを文字になぞらえて配置した構図です。絵に流れができ、見やすく、インパクトのあるレイアウトになります。
今回は逆C字構図で進めることにしました。
このイラストでは画面を埋めたレイアウトにしましたが、あえて余白を残した構図にするとシンプルに美しい絵なったり、画面にメリハリがついて見どころが分かりやすくなります。
レイアウトとある程度のイメージを作ったら、魔女っ”ぽさ”につながるアイテムを探し、キャラクターの周囲に配置していきます。例えば、ほうきや帽子などですね。
ここでいう”っぽさ”が非常に大切で、魔女らしさを演出するアイテムは最低限のみに押さえて、残りの要素は自分が思い描くアイテムなどを付与することで、オリジナリティを持った魅力的なキャラクターデザインになるかな、と思っています。
キャラクターデザインが決まったら、色を置いていきます。自分の中でキャラクターの方向性や色構成を定めていきます。
この段階でイラストの大まかな方向性が決定するので、トライアンドエラーを繰り返しながら、自分が納得するところまで突き詰めます。
色々と迷走し、赤系統を主軸(類似色)、薔薇をキャラクターの特徴とした魔女のデザインに決定しました。
この上からレイヤーを作成し、色調整を行っていきます。数分置いてみて、頭をリセットしつつ、「やっぱり違うな」と思った部分を片っ端から納得するまで配色し直します。
背景は類似色である黄色系統にし、まとまりのあるイラストに決めました。影色については、元となる色から、そのまま彩度、明度を下げた色を選ぶと味気なくなるので、カラーサークルを移動させて、赤みと青みを併せ持った色合いにしました。
イラストをブラッシュアップしていきます。
まずは、色トレス。ここでいう、色トレスは線画を馴染ませえることです。画面に統一感がでるので、よりキレイに見えてきます。さらに、色付きの太い線で線画をなぞることもしています。線画が引き立ち、一層と、統一感を出すためです。
次に色の最終調整や、アイテム追加を行います。赤が多かったので、アクセントカラーとして瞳の色を青くさせたりしました。ここでもっと色々遊びを入れたデザインや配色をしても面白いと思います。
キャラクターはここで完成です。
キャラクターのレイアウトが逆Cの字を取っているので、その流れを組み、ぐるっと回転させた背景を描きます。
キャラクターは赤なので、補色の緑を使って、インパクトのある配色にしました。
最後にちょっとイラスト全体が物足りなく感じたので、バグのぬいぐるみや、それに沿った魔女らしいアイテムを追加して、画面全体を賑やかにさせ、見応えを持たせて完成です。
最後に絵を描くうえで自分が一番大切にしていることは、どんなときでも「楽しんで描く」ことだと思っています。みなさんが絵を描いていて楽しく感じる瞬間はいつでしょうか?その「楽しい」と思える気持ちを大切に持つことが一番の絵の上達につながると考えています。
自分も楽しむ気持ちを大切にし、これからもっと上達していきたいと思っています。
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イラストレーター、デザイナー。
2016年より本格的にイラストレーターとしての活動を開始しました。
ポップでとにかく明るいイラストを中心に、CDジャケットのアートワーク、キャラクターデザイン、イベントのメインビジュアル等、幅広い範囲でお仕事をいただいております。