獣人(ケモノ)を描くといっても、作品やキャラクターによって様々なデザインが存在します。そのような中で、どのくらい動物要素で描くと、ケモノキャラクターが仕上がるか考えてみました。
まず、動物要素の強さを変えることでいろいろなパターンの獣人を描けます。
今回は一例として全体を徐々に変えていますが、「顔と胴体は100%人間、手脚は100%動物」というのももちろんOKです。
どの部分にどれくらいの割合で動物要素を加えるか悩んでいる方は、本講座を参考に好みの割合を探ってみてください。
▼目次
獣人(ケモノ)の描き分け
獣人度20%
人間に動物っぽい雰囲気を加えたものです。
耳、尻、尾の他に、爪や歯を鋭くすることで普通の人間とは違う雰囲気を出しています。メイクや衣装だけでも再現が可能な範囲です。
獣人度40%
手足に肉球を加え、指を太くしましたが、まだ人間の要素が強く感じられます。
被毛の割合も増やし、素肌と毛の境目が曖昧に見え、肌か毛かわからない状態です。鼻をはっきりと動物風の形(▼)に描くことで動物らしい造形にし、顔に獣人っぽさを加えました。
獣人度60%
全身を毛で覆い、野性味を出しました。
顔の輪郭は人間ですが、マズルっぽさを足しています。人の輪郭にマズルを足す場合、マズルを短めに描くと馴染みやすいです。
俗に言う「ケモノ脚」風ですが、太ももやふくらはぎは人の造形を残しています。
ケモノ脚にする場合は、短足気味に描く、足先は大きめにするとバランスが良く見えます。
獣人度80%
ここまで来ると、動物をベースに人の要素を加えたイメージです。
頭部はほぼ動物ですがタテガミや飾り毛という想定で髪型っぽい要素を残し、胴、肩、腕は人の造形にしています。
動物の頭部(首)とケモノ脚に合うように元の人間体型よりも腕、脚、腰を太めにしています。
獣人(ケモノ)の脚の描き方について
ケモノ脚は「太ももは丸い」「ひざ下がない(ほぼ見えない)」と思われがちですが、比率が違うだけで、人間とほとんど同じ作りになっています。
太もも、膝、脛、踵を意識するといろいろなポーズが描きやすくなります。
まとめ
獣度を描き分けるには人間と動物の相違点と共通点の両方を知っておくことが大切です。形と機能の関係も知っておくとより深く掘り下げられるので、動物の生態を調べてもいいかもしれません。
どんな動きをするキャラクターにしたいか、どんな生活をしているのかを想像すると、「ここは人間の要素を残したい」「ここは動物らしさを強くしよう」と考えることができますし、逆にデザインを決めてからそれを元に生活様式を考えると世界観を広げることができます。
あるいは、そんなことは一切考えず完全に好みだけを詰め込んでもOKです!獣人は架空の存在ですので、正解はどこにもありません。
あなた好みの獣人(ケモノ)を見つけてください。
著・画 山羊ヤマ
WEB:http://arcadia-goat.tumblr.com/
筋肉と獣人と少女が好きなフリーのイラストレーター。PBWやソーシャルゲームでモンスター・人外・筋肉・男性を中心に描かせていただいております。