絵を上達するための考え方 -環境編-
2021.04.27
イラストレーターのkoutetu yarouです。
前回の講座では「絵が上達する環境づくり」について紹介しました。今回はその次の段階、絵が上達する思考方法について紹介していきます。
▼目次
絵を上達させる要素として、デッサン・パース・構図・デザイン・表情など様々あります。どれから手を付けたらいいのか、どうやって学んでいけばいいのか、どうやって練習するのか悩むところではないでしょうか?
人それぞれ、効果的な方法が違うと思いますが、今回は自分が「イイ!」と思った考え方を紹介していきます。
孔子の有名な言葉に「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」という言葉があります。
「これを知る者はこれを好む者にしかず。これを好む者はこれを楽しむ者にしかず」どれだけ知っていてもそれをすることが好きな人には及ばない。それを好きな人は、楽しむ人には及ばない、というような意味です。
学問でも絵でも、なんであっても最強の習得方法は「楽しむ」ことだという論語です。絵を愛し、描き、創造を楽しむことこそが最も上達に近い方法だと私は考えています。
端的に言ってしまえば「楽しいことを突き詰めようぜ」ということです。
上達するには、まず継続です。楽しく続けることができれば、必然的に練習時間が延びます。好きなことに関わっている時間が延びればそれだけ上達します。
逆を行ってしまえば「苦しい!」と思うような練習方法は長続きしないかもしれません…。(もちろんそれを乗り越えることができる最強の人も存在しますが、自分は快楽主義者なので……)
自分の場合の「楽しい!」の突き詰め方は、なんでもかんでも自分が「気持ちいい」物に置き換えていくということです。
なので私はラフを作るとき「楽しい」と思えるポイントを詰め込んでいきます。今回はその考え方をラフから振り返ってみます。
ラフの絵です。自身の好きなポイントを踏まえつつ、分かりやすいデザインにするために大きな手や意味ありげな顔、キョンシーの要素を加えてみました。
詳細ラフ段階です。さらにデザインの要素を足していきます。後頭部や腕、足のデザインを盛りました。
キツめだけど暖かめの色のライティングを当てつつ、薄く青い影で二面性を出していきます。はかなげな表情と凶悪な手足と相まってギャップを作りました。
全体に自分が感じる「楽しいポイント」をちりばめることでどんどん絵を描きたくなります。
今回は私の「楽しい」ポイントでしたが、当然そのポイントは人によって大きく変わってきます。自分が描きたいもの、表現したいもの、楽しいことを見つけることが最も上達への近道だと私は考えています。是非、あなたの喜びを見つけてください!上達を祈っております!
フリーランスコンセプトアーティスト・イラストレーターとして活動中。