身体の仕組みから考える! 動物の描き方に役立つ知識
2017.02.22
今回は存在する生き物を元にそこからモンスターをデザインする考え方と、特徴を強調できるデフォルメモンスター作り方を紹介します。
モンスターを描きたいが、どう描けばいいのかわからない、どんどんキャンバスを広げてしまい、何をコンセプトにしたかったのかぼやけてしまう人に向けた講座です。
デフォルメの動物ベースで話を進めます。動物の骨格・デフォルメについては下記の講座が大変参考になります。
▼目次
モンスターデザインをするにあたり、上図の4つをステップを踏むことでデザインがしやすくなります。順に追っていきましょう。
ほとんどのモンスターデザインにはベースとなる生き物がいます。例えば、上図の例ではうさぎをベースにデフォルメしたものです。
他にもドラゴンであれば、爬虫類だったり鳥類だったり。ペガサスであれば馬と鳥、ゾンビであれば人間だったりと、これまでに様々なコンテンツで登場してきたモンスターには何かしらデザインの元になる生き物がいます。
『モンスターハンター』に登場するモンスター達もワニや亀など様々な生き物を参考に作られているのが分かります。
ベースとなる生き物が決まったら、パーツを足し引きしてみましょう。例えば、ペガサスであれば馬をベースに羽が足されたデザインですよね。
他にも手足を増やしたりするだけでも、別生物として際立ちます。
さらに包帯や傷を足してあげるだけでも、個性的なデザインにつながります。
足し引きした生き物の印象を大事にしながら、パーツへの意味付けや受けた印象から連想をしていきましょう。他にも足した部分を強調するために、その部分をより大きく誇張させたり別のパーツを減らしたりするのも良いです。
他にも、パーツを他の部分に移したり(例:手のひらに目を付けるなど)、くっついている身体の一部を分離させて宙に浮かせてみたりすると、モンスターらしさが出ます。
元の生き物よりも、変形・歪曲させた生き物への印象を大事にしながらデザインするのがコツです。
最後に配色です。配色次第でキャラクターの印象もガラッと変わります。
配色で悩んだ場合、実際の生き物の配色を参考にしたり、火や水といった属性を決めてあげると良いでしょう。その場合は色の割合のみ参考にしてから後で模様など考えるとスムーズに進みます。他にも食べ物や、人工物の色合いも参考になりますよ。
存在する生き物をモチーフにすると、デザインしやすいです。モンスターデザインに不正解はありません、考え方のひとつなので楽しんで描くきっかけになれば幸いです。
ゲーム会社勤務、主にモンスターのデザインをしています。